我が国山岳修験の根本道場、世界遺産にも登録される吉野大峰について現地踏査・発掘調査の成果を明示し、信仰のベールに覆われた山々の歴史と文化を考古学的に考察。「吉野・大峯への道」では、天王寺区清水寺の標石など、大阪・奈良に現存する112の道標によって旧参詣路を復元する。
口絵カラー4ページ。奥駈道の写真37点、地図・図版等37点収録。 |
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吉野と大峰 山岳修験の考古学
山岳修験の考古学
森下 惠介 著
(元奈良市埋蔵文化財調査センター所長) |
A5判・ハードカバー・250頁 |
定価
(本体3,800円+税) |
ISBN978-4-86249-395-8 |
2020年 7月 刊行 |
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■主要目次
はじめに―吉野と大峰
第Ⅰ部 大峰奥駈道と「宿」の遺跡
第一章 大峰の信仰遺跡―「七十五靡」・「四十二宿」・「大峰宿」
第二章 奥駈道と七十五靡(吉野~山上ヶ岳)
第三章 奥駈道と七十五靡(山上ヶ岳~前鬼)
第四章 奥駈道と七十五靡(前鬼~熊野)
第五章 大峰における「宿」の遺跡
第Ⅱ部 吉野大峰の遺跡と遺物
第一章 「山岳寺院」の成立
第二章 金峯と大峰の遺跡と遺物
第三章 大峰山寺梵鐘考
第四章 金峯山上の銭弘俶塔
第五章 山岳遺跡の火打金
第Ⅲ部 大峯山の諸相
第一章 「大峯山」と山麓の村々
第二章 吉野・大峯への道―遺存道標からみた近世の参詣路
遺存する道標一覧 |
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もりした・けいすけ…1957年奈良県生まれ。立命館大学文学部史学科卒業。1979年より奈良市教育委員会に勤務。大安寺旧境内や平城京跡の発掘に従事。山と人との関わりを考古学的に明らかにする「山の考古学」、奈良名所や観光史研究にも考古学的見地から取り組んでいる。元奈良市埋蔵文化財調査センター所長。現在、奈良県立橿原考古学研究所共同研究員。山の考古学研究会会長、奈良山岳遺跡研究会代表。編著書に『吉野
仙境の歴史』(共著、文英堂、2004)、『大安寺の歴史を探る』(東方出版、2016)、『今昔 奈良名所』(奈良新聞社、2016)などがある。 |