私の法隆寺物語

髙田 良信 著

ISBN978-4-86249-387-3
12 歳にして法隆寺に入寺して以来、寺内に眠る史料の探索、文化財の研究から「法隆寺学」の確立をライフワークとした学僧、髙田良信の最後の著作。日本最初の世界文化遺産となった法隆寺の、昭和資財帳編纂の成果から、古代から現代までを描ききったドラマ200 話。口絵4ページ。
 本書は「奈良新聞」に17年にわたり連載された200話に校閲を加えまとめたもの
私の法隆寺物語

髙田 良信 著
(法隆寺第一二八世住職)
A5判・ソフトカバー・445頁
定価
(本体2,700円+税)
ISBN978-4-86249-387-3
2020年 3月 刊行
■主要目次
 まえがき  興福寺寺務老院 多川俊映
斑鳩̶大ケヤキに群れ遊ぶ鳥/藤ノ木古墳の謎とロマン①̶被葬者を意識した太子/法隆寺建立前後の仏教̶教義が政治の基礎に/太子道をゆく̶伝承の道さまざま/斑鳩寺炎上̶再建・非再建の迷路/大坂冬の陣と法隆寺̶家康が阿弥陀院へ/排仏の嵐の中で̶幕末の混乱/真言宗へ所轄依頼̶整理統合求める布告/法隆寺宝物の重要性̶壬申の文化財調査/待望の法相宗独立̶上野での和解協議/救世観音の秘仏化̶白布に巻かれて/百年前の法隆寺̶子規は何を見たか/百万塔の譲渡̶復興へ苦悩の決断/聖徳太子1300 年御忌奉賛会̶渋沢栄一を説得/法隆寺の後継者̶佐伯良謙を迎える/無残、金堂炎上̶国内外に衝撃/聖徳宗へ̶難しかった円満独立/法隆寺の小僧となる̶江戸時代のような寺内/古い瓦との出会い̶宝探しに熱中した日々/法隆寺資料の収集̶充実の法隆寺年表作成/棟札や瓦銘が語る̶匠が残した当時の世相/法隆寺住職の就任式̶「印鎰之儀」を再興/世界遺産登録決定̶ファクスで登録通知/昭和資財帳完成を祝う̶「国宝法隆寺展」に反響/法隆寺別当次第を改正̶古文書を整理して/ルーブルの百済観音̶シラク大統領の拝観/百済観音堂落慶̶5日間の大法会/法隆寺住職を勇退̶住職の任期5 年を提唱/等全200 話
 あとがき  帝塚山大学考古学研究所特別研究員 甲斐弓子

 髙田良信長老猊下、そして読者の皆様へ  朝日新聞編集委員 小滝ちひろ
たかだ・りょうしん…1941年奈良県生まれ。’53年佐伯良謙・法隆寺管主の徒弟となる。龍谷大学大学院修了。法隆寺執事、執事長などを経て、’95年に法隆寺第128世住職・聖徳宗第5代管長に。’98年百済観音堂の完成を機に退任し、法隆寺長老となる。前法隆寺実相院住職。法隆寺昭和資財帳と法隆寺史の編纂を提唱し、法隆寺学をライフワークとして執筆・講演を続けた。2017年4月遷化。『法隆寺辞典法隆寺年表』(柳原出版)、『髙田長老の法隆寺いま昔』(朝日選書)など著書多数。
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