密教の修法とは何か─在家の人びとを対象に一々の作法を解説。深遠なる密教世界の入口へと誘う好著。「事相」(密教の修法に際して用いられる様々な作法)と「教相」(その作法に秘められている教義)の両輪の重要性を説く。 |
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修 法
新装版
心は神仏の通路である
今井 幹雄 著 |
四六判・上製・234ページ |
定価
(本体2,000円+税) |
ISBN978-4-86249-347-7 |
2019年 4月 刊行 |
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■主要目次
序章●何故、真実は説かれなかったのか
真実を秘匿するもの
越三眛耶とは何か
五逆罪とは何か
教相輪は回転しているか
梵天の勧請が意味するもの
釈尊の転法輪に学ぶ
加持とは仏となること
人一人助ければ菩薩の位
修法の種別
修法が秘める思想─息災法/増益法/降伏(調伏)法/敬愛法/鉤召法/延命法
修法の理念と構成─大法・別行法・十八道法/求道と求法について/供養とは何か/本尊を賓客として迎える
本章●修法の作法が象徴する真理
普礼─同時成仏の真理
登礼盤─菩薩の牀座
塗香─持戒を象徴するもの
三密観─三業の罪障を除く
結跏趺坐─魔障を防ぐ坐法
護身法─浄三業こそ真の護身
洒水─煩悩を生かす知恵
加持供物─清浄の妙供たらしめる
表白─本尊讃歎と所願の表現
神分─神々の守護を請う
五悔─心を荘厳するもの
三昧耶戒─真言行者の命根
発願─懺悔と願意表白
五大願─如来の大願に生きる
三力偈─供養成就の偈文
結界─魔障を防御するもの
道場観─心内に道場を荘厳する
大虚空蔵─大宇宙に住す
宝車輅・請車輅・迎請
降三世辟除─魔障を防ぐ智慧
金剛網─天魔を防ぐもの
金剛火院─護身の智慧
六種供養─六波羅蜜の修行
閼伽─供養によって心を洗う
華座─清浄不染の仏座
四摂─本尊を己身に迎える
辰鈴─混合薩埵の説法
塗香─懺悔の誠を供養する
華鬘─供養による身の荘厳
焼香─遍至法界の功徳
飲食─心身と智慧を育てる
燈明─智慧増長するもの
四智讃─大日如来を讃える
普供養─二利を成就するもの
三力祈願─如来の神髄
礼仏─曼荼羅の諸仏を礼拝する
本尊加持─本尊の三密に合致する
正念誦─語密による成仏
散念誦─諸尊の功徳を念ず
回向─功徳を衆生に廻らす
解界─内証自覚の本宮へ還る/ほか
付章●心は神仏の通路である─『観音経』に学ぶ
すべては聞くことに始まる/短命の宿命を背負って/菩薩勝恵者/興教大師に遇う/心は神仏の宮殿である/彼の観音力とは何か/心は神仏の通路である/ほか |
いまい・みきお…宗教紙『六大新報』主幹を長く務めた。著書に『密教法具に学ぶ』『それ迷信やで』『秘境 邪馬台国─仏教者が見た神話と古代史』『深く経蔵に入りて智慧海の如くならん』『仏教を推理する』『観世音菩薩物語─淀姫大明神霊験記』『真言宗昭和の事件史』(以上、東方出版)などがある。2008年逝去。 |
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