日韓の友好と平和のシンボル、朝鮮通信使。2017年10月、ユネスコ「世界の記憶」遺産登録が実った背景には、対馬藩の外交官・雨森芳洲の説いた「誠信交隣」思想に基づく顕彰運動があった。この運動に長年、中心となって携わってきた松原一征氏の足跡をたどる。 |
ユネスコ「世界の記憶」遺産登録を日韓共同で実らせた対馬の実業家・松原一征氏の熱い思いと運動の記録。 |
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朝鮮通信使にかけた魂の軌跡
松原一征とユネスコ世界遺産への道
嶋村 初吉 著 |
A5判・ソフトカバー・221頁 |
定価
(本体2,500円+税 ) |
ISBN978-4-86249-461-0 |
2024年 9月 刊行 |
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■主要目次
一、「通信使がやってきた」興奮を再び
二、朝鮮通信使による地域起こしへ
三、歴史とどう向き合うか
四、実業家と通信使の二足の草鞋
五、対馬の先人から学んだこと
六、ドイツ財団の平和シンポジウムから
七、ユネスコ世界記憶遺産、登録への道
八、世界遺産後、日本と韓国
九、出会いが道をつくる
十、ゆかりのまちを繋ぐ
十一、国境の島・対馬の役割とは
十二、「誠信交隣」 日韓の礎に
あとがき――通信使の「平和の精神」を世界へ……松原一征
あとがき――学びたい「郷土をよくしよう」の一念…嶋村初吉
参考文献/ユネスコ「世界の記憶」遺産登録 各地の史料/朝鮮通信使縁地連絡協議会 会員一覧/朝鮮通信使一覧 |
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しまむら・はつよし…1953年大分県・佐賀関町(現、大分市)生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。奈良新聞社、産経新聞社(大阪本社)を経て、西日本新聞社に入社。文化部記者、編集委員を歴任。2013年定年退職後、韓国の国立釡慶大学大学院に留学、修士課程単位取得後に退学。現在、西日本新聞TNC文化サークル講師、「朝鮮通信使と共に福岡の会」の共同代表。民団福岡県地方本部の月刊紙編集長などを務める。著書に『海峡を結んだ通信使』(梓書院)、『玄界灘を越えた朝鮮外交官
李芸』(日韓合作映画『李藝―最初の朝鮮通信使』製作の基礎資料となった)、『九州のなかの朝鮮文化』(以上、明石書店)、『朝鮮通信使の道』(東方出版)などがある。 |
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