夏は祭りの季節。日本全国のそこここに非日常の空間が出現する。神々の大祭から鬼たちの奇祭まで、全国の70あまりの祭りをとりあげ、その多様さと謎を解き明かす。 |
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夏祭りの戯れ
大西 昭彦 著 |
四六判 189ページ 上製 |
定価
(本体2,000円+税) |
ISBN978-4-86249-333-0 |
2018年 6 月 刊行 |
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■主要目次
序章 祭りに隠されているもの
〈祭祀機械〉とテロリズム/増殖の冬祭り、浄化の夏祭り/生者と死者のシンメトリー/〈見えない存在〉による演劇と破壊
第1章 火のもつ不思議な力
火は異界への通路/北方民族の魂と語らう/富士山と巨大たいまつ/熊野の山に燃え立つ炎/京都を焦がす送り火/三河に伝わる火の技術
第2章 神輿、山を駆け水を渡る
都から広がった神輿文化/木曽の荒ぶる神輿/夏の海と茅ヶ崎甚句/海洋信仰と通過儀礼/水による神輿の清め/ 関東神輿の「水掛け」
第3章 巨大な山車が町を練る
神を迎える豪華な飾り/那須烏山の巨大な「山」/博多っ子の魂、山笠/夜に変身する大山笠/優美な髭籠に神が宿る/牛鬼の山車が練り歩く/雨を呼ぶ讃岐の竜
第4章 異界につながる船の祭り
海洋民族としての記憶/水に映る壮麗な提灯飾り/豪華絢爛、なにわの川祭り/厳島に伝わる平家の栄華/華やかでやがて寂しき精霊船/ニライカナイとハーリー
第5章 京から広がる祇園の祭り
祇園祭のポリティクス/八坂神社と山鉾町/近江商人たちの曳山/神に嫁ぐ南会津の花嫁/唐津の巨大な岩山笠/津和野に伝わる鷺の舞
第6章 海路がつなぐ北の祭り
上方文化、北国に伝わる/勇壮優美な能登のキリコ/簡素なキリコとあばれ神輿/たてもんと漁師町の熱気/揺れる竿燈、稲穂の実り/ねぶたを流す青森の夏
第7章 死霊たちとともに踊る夜
陶酔を呼びこむ狂おしい踊り/水の郷、奥美濃の盆踊り/ぞめきのリズムと阿波の夏/亡者と踊る西の島、北の里/紙灯籠を頭にのせて/陽気さ漂う北のよされ
第8章 祭囃子が聞こえてくると
時空間を切りとる祭りの音/情感漂う風鎮めの夜/夜叉や幽霊たちの陣太鼓/異国的なジャンガラの響き/日本一やかましい囃子/鉦と太鼓の叩きあい
第9章 生き物を仲立ちとして
蠱毒のコミュニケーション/カマキリのかぶり物で舞う/吉野の聖域に蛙あり/ 神を降ろすキツネの化粧/田園をゆく張り子の動物/野馬、東北を駆ける
第10章 異形のものたちを招く
祭りにとりこまれた「遊び」/女性を襲う暴れ天狗/地獄を舞台に鬼が舞う/ゴーサマにつかまれば命がない/増殖をうながす田植え祭り/異形の仮面神、悪石島に出没/南洋からきた不思議な神
各章で紹介したおもな夏祭り一覧
■本書に登場する祭り
序 章
みたらし祭り/宮田祇園祭/灘のけんか祭り/脇岬祇園祭
第1章
オロチョンの火祭り/吉田の火祭り すすき祭り/那智の火祭り/御燈祭/五山送り火(大文字焼き)/花背の松上げ/豊橋祇園祭
第2章
水無神社祭礼 みこしまくり/素盞鳴神社祇園祭/茅ケ崎海岸浜降祭/布良の祭り/海を渡る祭礼/佐土原夏祭り/住吉祭/深川八幡祭り/葛和田大杉神社あばれみこし
第3章
山あげ祭/博多祇園山笠/戸畑祇園大山笠行事/粉河祭/うわじま牛鬼まつり/仁尾竜まつり
第4章
舟っこ流し/尾張津島天王祭/天神祭/管絃祭/精霊(シャーラ)船送り/ウンジャミ
第5章
祇園祭/曳山祭り(浅小井祇園祭)/会津田島祇園祭/浜崎祇園祭/小友祇園山笠/津和野祇園祭 鷺舞神事
第6章
青柏祭/三国祭/鰺ヶ沢白八幡宮大祭/福井県坂井市石崎奉燈祭/あばれ祭り/小須戸喧嘩燈籠まつり/じゃんとこい魚津まつり/秋田竿燈まつり/青森ねぶた祭/滑川のネブタ流し
第7章
早池峰しし踊り/郡上おどり/阿波おどり/白石踊り/西馬音内盆踊り/山鹿灯籠まつり/黒石よされ
第8章
越中八尾おわら風の盆/名舟大祭 御陣乗太鼓/平戸ジャンガラ念仏/石取祭/熊谷うちわ祭
第9章
山名神社天王祭/蓮華会・蛙飛び/姫島盆踊り/市来の七夕踊/相馬野馬追
第10章
八朔祭/鬼来迎/護法祭/どろんこ祭り( 御田植祭り) /おんだ祭り/ボゼ/ヨッカブイ祭り/ムシャーマ
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大西 昭彦 (オオニシ アキヒコ) (著)
961年兵庫県生まれ。同志社大学経済学部卒業、神戸大学大学院博士課程前期修了。報道・編集・映像分野で活動。著書に『神戸・都市経営の崩壊』(共著、ダイヤモンド社)、『相談師』(共著、プラネットジアース)など。映画『劇場版
神戸在住』を企画プロデュース。神戸山手大学非常勤講師。
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