日本で最初に建てられたイスラーム教の礼拝堂(1935年)、神戸モスク(ムスリムモスク)。その建築の魅力を探り、開港150年を迎えた神戸の街の記憶と、ここを往来した人々の足跡を辿る。貴重な写真やモスクの設計図、平面図、立体図など図版資料も豊富に収載。 |
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神戸モスク 建築と街と人
宇高 雄志 著 |
A5判・上製・216ページ |
定価 本体2,600円+税
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ISBN978-4-86249-297-5 |
2017年 12月 刊行 |
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■主要目次
序章 港町のモスク
第1章 港―世界の神戸…港と世界/開港と外国人居留地/山手の洋館街/港都の偉容完成へ/他
第2章 イスラーム教徒―神戸に暮らした人々…「異人さん」と神戸/「国際宗教都市」としての神戸/「印度教会」と「回教寺院」/他
第3章 始動―モスク建設にむけて…2冊の記念誌/『神戸ムスリムモスク開堂祝賀会記念冊子』/定礎式/他
第4章 建築家―ヤン・ヨセフ・スワガー…ボヘミアから日本へ/日本から南米へ/スワガーの日本での建築作品/「べっぴん」な建築/他
第5章 施工者―竹中工務店と神戸…竹中工務店と「新興建築」の神戸/「竹中図面」と現在のモスク/竹中工務店・鷲尾九郎/他
第6章 完成―モスク建立と街の風景…献堂式1935年8月2日/モスクの空間/ドームの曲線美/メッカに向かって/モスクの建築をよむ/他
第7章 戦争―大空襲の奇跡…神戸大空襲/焼け残ったモスク/海軍に接収されたモスク/他
第8章 変貌―異人館街とモスク…「焦都」のモスク/終戦直後のイスラーム教徒たち/「ポートピア’81」/他
第9章 震災―身を寄せた人たち…留学生と神戸モスク/「震災の帯」とモスク/外国人にとっての震災/他
終章 神戸とともに
モスク完成前後の建築関係年表
参考文献一覧
索引
謝辞 |
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うたか・ゆうし…1969年兵庫県生まれ。建築を専攻。広島大学工学部助手をへて兵庫県立大学環境人間学部教授。マレーシア科学大学、シンガポール国立大学にて研究員として滞在。
主な著述に『多民族<共住>のダイナミズム』 昭和堂2017年、『南方特別留学生ラザクの「戦後」』南船北馬舎2012 年、『マレーシアにおける多民族混住の構図』明石書店2009
年、『住まいと暮らしからみる多民族社会マレーシア』南船北馬舎2008年。監訳に『21世紀アジア都市の未来像』明石書店2004年。 |