大阪歴史博物館の学芸員による講演と、館長との質疑応答による連続講座を一冊にまとめたシリーズ第一弾。大阪の古代から近代まで、それぞれの学芸員の専門分野について、あまり知られていない史実や最新の研究成果を含め、図版を多用して解説。専門外の館長が分かり易く話しを引き出していく。 |
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館長と学ぼう
大阪の新しい歴史 Ⅰ
栄原永遠男 編 |
A5判・並製・283ページ |
定価
(本体2,200円+税) |
ISBN978-4-86249-285-2 |
2017年 5月 刊行 |
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■主要目次
前期難波宮にみられる建築的ネットワーク―李 陽浩
前期難波宮の建物をめぐる二つの研究方法/前期難波宮にみられる建築的
ネットワーク―主に系譜論的アプローチから/ほか
難波宮研究史と山根徳太郎―伊藤 純
法円坂出土の二つの古瓦をめぐって/法円坂周辺の地図/山根が見ていたと
判明できる先行研究/ほか
中世大阪の古道を求めて―大澤研一
梅田街道とは/文献・絵図にみる梅田街道の歴史/寺社・集落から考える梅
田街道の歴史/御幣島の歴史を探る/ほか
大坂町人が好んだ陶磁器―松尾信裕
発掘調査で明らかになった近世都市大坂/大坂出土の陶磁器の変遷/ほか
生人形とせともの祭―澤井浩一
大阪の見世物興行/生人形と松本喜三郎/せともの祭の盛衰/瀬戸物一式造り物/ほか
庶民が楽しんだ近代大阪のさまざまな芝居―船越幹央
芝居を考える六つの多様性/明治末期の道頓堀を歩く/千日前へ/ほか
民生委員創設秘ストリー―飯田直樹
大阪府方面委員制度について/警察社会事業について/創設期方面委員制度の実態/
部落事務員=方面警察官について/ほか
歴史系博物館における建築の展示をめぐって―酒井一光
建築展示のさまざまな形/建築部材の収集/建築資料の展示
近代淀川漁業の姿を探る―伊藤廣之
江戸時代の漁師の村・組合・仲間/近代淀川漁業の従事者の分布/戦前の淀川漁業組合/
大阪市漁業組合と漁業権/淀川汽水域の漁業と漁具・漁法/ほか |
さかえはら・とわお…1946年生まれ。専門は日本古代史・正倉院文書・東大寺史。大阪歴史博物館館長・東大寺史研究所所長・大阪市立大学名誉教授。著書に『聖武天皇と紫香楽宮』(敬文舎)、『東大寺の美術と考古』(法蔵館、共編著)などがある。 |
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