南都・大安寺歴史講座第一弾◉知性と情熱で掘り明かす平城筆頭の名刹 |
南都七大寺中最大の大安寺の歴史講座第一弾。
平城京の発掘に40年以上携わってきた著者が、その壮大な規模(現在の寺域はかつての1/25)と歴史的意義を解き明かす。
歴史は地面の下に埋まっている。 |
|
大安寺の歴史を探る
大安寺歴史講座2
森下 惠介 著 |
B6判・並製・191ページ |
定価
(本体1,400円+税) |
ISBN978-4-86249-262-3 |
2016年 6月 刊行 |
|
■主要目次
第一部 大寺の創建……完全に残る『大安寺伽藍縁起并流記資材帳』/大安寺の始まりは聖徳太子の羆凝精舎か/百済大寺の所在地についての諸説/ほか
第二部 高市大寺から大官大寺へ……百済大寺の造営は皇極天皇が継承/天武天皇と文武天皇の大官大寺/大官大寺の発掘調査/ほか
第三部 平城遷都と大安寺の造営……平城京に十五町もの大安寺の敷地/大安寺の七堂伽藍/古代仏教寺院の伽藍配置/ほか
第四部 大安寺の遺跡と遺物……予発掘調査で明らかになった大安寺の壮大な伽藍/まぼろしの金堂/杉山古墳で大安寺の瓦を焼く/ほか
第五部 道慈の大安寺改造……唐から帰国した道慈が大安寺造営に携わる/大安寺伽藍は大官大寺伽藍をもとにした/ほか
第六部 大塔建立とその後……中心伽藍の地区と同じ広大な塔院/発掘調査からわかる西塔の姿と歴史/東塔の消失は鎌倉時代/大塔こそが大寺の象徴/平安時代以降の災厄と大安寺の衰退/ほか
まとめにかえて
大安寺関係年表
参考文献
大安寺歴史講座の概要 |
|
もりした・けいすけ…1957年奈良県生まれ。立命館大学文学部卒業。1979年より奈良市教育委員会に勤務。大安寺旧境内や平城京跡の発掘に従事。山と人との関わりを考古学的に明らかにする「山の考古学」、奈良名所や観光史研究にも考古学的見地から取り組んでいる。奈良山岳遺跡研究会代表・日本考古学協会会員。奈良県立橿原考古学研究所共同研究員。奈良市埋蔵文化財調査センター所長。 |
|
◉推薦=菅谷文則(奈良県立橿原考古学研究所長)…奈良時代の寺観は、今日見ることができなくなったが、地下には奈良時代の遺構がほぼ完全に残されている。
発掘調査という科学の力で、大安寺を蘇らせたのが本書で、筆者の森下惠介氏の筆力によって、大安寺が眼前に見えるようになったのが本書である。 |
|