台湾は50年間、日本統治下にあった。
その間に生まれ育った人びとは何を感じ、どう生きてきたか。 |
民族運動、デモクラシー、戦時下の教育、空襲体験などを綴る。 |
|
台湾と日本
激動の時代を生きた人びと
大谷 渡 |
四六判・上製・249ページ |
定価 本体2,800円+税 |
ISBN978-4-86249-107-7 |
2008年 3月 刊行 |
|
はじめに 二つの顔/文化運動の世代/新たな出会い
第一章 名家に生まれて 台南の富豪/小学校へ転校/違和感に心を砕く/日本女子大へ進学/ほか
第二章 医者と技術者 地域医療のために/公学校から台南二中へ/海軍第六燃料廠から受注/ほか
第三章 女医を目指して 父の思い出/高女の先生たち/李朝湖との再会/女子医専、その後/ほか
第四章 蔡阿信と彭華英 故国への思い/「台湾文化協会」の分裂/「要視察人」報告に関して/『台湾民報』とフェミニズム/ほか
第五章 北村兼子と台湾 聴衆大いに沸く/林献堂家の人びと/民族運動への関心/「台湾の幸福」への共感/国際婦人平和主義/中止を命じられた講演/ほか
第六章 台中一中で学んだ人たち 台中第一中学校/楊基銓とその叔父/ほか
第七章 日本から満州へ 美しい海岸線/終戦、そして苦難/ほか
第八章 戦争の記憶と体験 台中学徒兵/戦時下の青春/初年兵七か月/除隊後のことなど/ニューギニア戦線/死線を越えて/出征までのこと/ほか
第九章 空襲と敗戦 台湾警防団令の公布/疎開と防空訓練/志願兵、軍属、看護助手/大空襲はじまる/防空の実態/建物被害について/終戦前後の状況/ほか
文献一覧 |
おおや・わたる……1949年奈良県生まれ。関西大学文学部教授。日本近現代史専攻・博士(文学)。関西大学文学部卒業、関西大学大学院修士課程修了。高等学校教諭、帝塚山短大・阪南大学・関西大学講師、関西大学助教授を経て現職。著書に、『管野スガと石上露子』『天理教の史的研究』『北村兼子 炎のジャーナリスト』『大阪河内の近代』、編書に『石上露子全集』(いずれも東方出版刊)がある。 |