大峯曼荼羅の菩薩の嶺々を位置づけ、謎の奥駈成立の経過に迫る。 |
吉野から大峯山脈を越え、熊野本宮に至る修験山伏の修行ルート七十五靡、約170キロ。江戸時代から現代までの変遷を古文書と資料によって読み解き、胎蔵界から金剛界の嶺の位置を探る労作。写真・図版多数収録。 |
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大峯縁起
銭谷 武平 著 |
四六判・上製・227ページ |
定価 本体2,500円+税
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ISBN978-4-86249-101-5 |
2008年 2月 刊行 |
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■主要目次
第一章 大峯奥駈七十五靡の今と昔
大峯奥駈七十五靡/七十五靡の今と昔/大峯四十二宿について
第二章 大峯宿所百二十から七十五靡へ
百二十宿の由来/大峯百二十宿と七十五靡との比較
第三章 画のない曼荼羅、大峯胎蔵界の嶺
大峯縁起の嶺々の由来/画のない曼荼羅、大峯胎蔵界/胎蔵界の嶺の史料
第四章 大峯胎蔵界の嶺を尋ねて̶チャレンジャー南都の僧たち
熊野山宿から金剛多輪まで/般若宿から水呑宿
第五章 中台八葉院の玉置山を越えて仙洞へ
水呑宿から玉置山へ、消えた蓮華部院の嶺々/中台八葉院の玉置山、阿弥陀如来の嶺へ/玉置宿から金剛手院・持明院の嶺へ
第六章 虚空蔵院と金剛手院の嶺々̶仙洞から奥の迷路のような宿所
禅師の修行、七生の行者/大峯中興の祖、聖宝の奥駈/笠捨山、発意転輪菩薩の嶺の仙洞から篠宿へ/三胡宿は今の平地宿か前鬼三重滝か
第七章 中台八葉院の深仙へ̶大峯通過の二人の沙門
第二の中台八葉院、深仙宿/大峯を越えた二人の沙門
第八章 釈迦ケ岳を越える聖たち̶両界曼荼羅の境、石崎の峯へ
深仙から釈迦牟尼仏の嶺を越えて籠山修行/文殊院の嶺を越えて両界の境へ
第九章 胎蔵界から金剛界へ̶金剛界の嶺、涌宿から吉野へ
金剛界曼荼羅の嶺/金剛界の嶺と百二十宿および七十五靡の対比/順峯・逆峯、大峯奥駈を達成した初期の行者たち
第十章 白鳳の禅洞禅師と天平の仁宗聖人̶大曼荼羅のゴーストライターは
棲山一紀の禅洞禅師/仁宗聖人のゴーストライターは誰か/大峯曼荼羅図の計画/「大菩提山仏生土要の事」に見られる追記 |