教学こそが信心の源とする法華宗の教義を解き明かした、教学研鑽のための教科書。本書の源流は、株橋日涌上人が戦時下に書かれ、「曼荼羅国神不敬事件」で弾圧を受けた『本門法華宗綱要草案』に遡る。戦後、法華宗興隆学林の講義用教科書として改めて書かれ、長年使用されてきた『本門法華宗綱要』(謄写版)に、生前日涌上人が補筆、訂正を加えられていたものを、ようやくここに刊行するものである。 |
|
法華宗教学綱要
(株橋日涌・著) |
A5上製・凾入・309頁 |
定価3,990円
(本体3,800円+税) |
ISBN4-86249-052-2 |
|
〈主な内容〉
第一章 宗 名
第一節 立 名/第二節 宗名大意
第二章 血脈相承
第一節 立宗の起源/第二節 上行付嘱…上行 付嘱の意義/本門八品と上行付嘱/神力付嘱/嘱 累付嘱/第三節 祖承血脈…祖承血脈の意義/知識・経巻相承/内外相承/教行証相承
第三章 依経および宗典
第一節 所依の経典/第二節 依経分別/第三節 能釈の宗典…天台三大部本末並びに伝教大師の著述/宗祖の御遺文/門祖の御聖教
第四章 教 判
第一節 五知判の大意/第二節 五知判…知教判/知機判/知時判/知国判/知序判
第五章 教 意
第一節 本門大意…上行要付/久遠の師弟/久遠下種/末法正意/折伏立行/第二節 本門釈名…首題の立処/首題玄釈/首題の名義/第三節 本門入文判釈…三段分節/四種釈義
第六章 宗 旨
第一節 三秘の名義/第二節 三秘の立処/第三節 総別の三秘/第四節 三秘総説/第五節 三秘別説…本門の本尊/本門の戒壇/本門の題目
第七章 信 行
第一節 本地迹中分別/第二節 信行の意義/第三節 以信代慧/第四節 信心下種不退/第五節/信行の相…五種の妙行/三秘の妙行/折伏の妙行/第六節 知恩報恩…国王の恩/父母の恩/一切衆生の恩/三宝の恩/第七節 本門の行位/第八節 即身成仏…即身成仏の意義/権者実者の成仏/即位・即身の成仏
索 引 |
かぶはし・にちゆう…明治24年福井県大野町生まれ。昭和3年本門法華宗学林卒業。以来、学林助教授・教授・学監、さらに法華宗興隆学林長・法華宗教学研究所所長を歴任。昭和59年1月7日遷化。 |