源氏物語
 言葉・構え・ところ 

ISBN4-86249-047-6
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源氏物語


中井和子[著] 言葉・構え・ところ
恋の表白=歌言葉が織りなす作劇の方法と、劇になる構え、ことばにまつわるこころの秘める意味、からみ合いを優雅に探る。
 …贈答歌は、所詮相対する男女の当事者間のかけ合いである。それが贈答歌というものである。ところが、『源氏物語』をよむと、作者は当事者間をこえて、そこに第三者らを登場させて劇に仕立てている。相手をおどし、すかし、恨む、当事者間の遊びにすぎなかった事柄が、やがて劇にかわるのである。ここでは、作者のそのような、歌言葉から劇へという、作劇の方法をたどってみたいと思う。
……著者「序」より
源氏物語 言葉・構え・ところ
中井和子…著
四六判・上製・210ページ
定価2,310円
(本体2,200円+税)
ISBN4-86249-047-6
■主要目次
◆第一部
 帚木・空蝉/夕顔と「遠方人」/桐壺・藤壷・若紫/月の女―朧月夜の君/花に咲き得ぬ女/葵/「あやめもしらぬ恋」/蜑問答―「須磨」の巻/「思はぬ方」/「関のこなた」「関のあなた」、関守
◆第二部
 梅と桜/「ぬれ衣」―「夕霧」の巻/「女郎花のくねる」―「夕霧」の巻/「音なしの滝」―「夕霧」の巻/再び「思はぬ方」―「夕霧」の巻/「胸あきがたき」―「夕霧」の巻
◆第三部
 「宇治十帖」の世界/八宮と宇治・宇治橋/出生の秘密と宇治の橋姫/椎本/総角/早蕨・宿木/「世の中にあらぬところ」―「東屋」の巻/「あずまや」―「東屋」の巻/「またふり」―「浮舟」の巻/人形流し―「浮舟」の巻/かげろふ野―「蜻蛉」の巻/手習の杜―「手習」の巻/「思はぬ山」―「夢浮橋」の巻
 なかい・かずこ……1927年京都市生まれ。'52年京都大学文学部国文学科卒業。現在、京都府立大学女子大学部名誉教授。主著=『尼門跡の言語生活の調査研究』(共著、風間書房)、『現代京ことば訳 源氏物語 全五冊』、カセットブック『京ことば 源氏物語』、『源氏物語―かさねの世界』、『源氏物語―折々のこころ』(以上、大修館書店)、『源氏物語―いろ・にほい・おと』(和泉書院)、『源氏物語と仏教』(東方出版)。
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