心の専門家である著者が、子どもたちの心に何が起こっているのかを示
し、その危機を打開する可能性を自然とのかかわりに探る。「子どもた
ちの瞳に輝きを」をキャッチフレーズに、そのいきいきとした未来への取り
組みを、わかりやすく語る。 |
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子どもの心と自然
山中康裕﹇著﹈ |
四六判・ソフトカバー・199頁 |
定価1,575円
(本体1,500円+税) |
ISBN4-86249-016-6 |
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序にかえて――私の現状と孫たちとの会話から
第1章 ここまできた子どもたちの現状
1. 少年Aは何を問いかけていたのか
2.「いのちはリセットできる」という誤解
3. なぜ子どもが「モノ扱い」されるか
第2章 死と生を見つめる子どもたち
1.「心の危機」から生まれる創造性
2. 子どもたちも「存在の根源問題」に直面する
3. 仔犬が教えた「生きる」ということ
4.「ただ存在すること」の大切さ
第3章 見えなくなってきた心の「窓」
1. 限界が来た「窓」論
2.「暴力の全否定」が暴力を呼ぶ
3. おろそかにされる「宗教性」
4.『千と千尋の神隠し』が教えるもの
第4章 心の流れを蘇らせるために
1. 薄れゆく「自然との関わり」
2.「カワンセラー」が目指すもの
3.「川との絆」を結び直す |
やまなか・やすひろ… 1941年名古屋市生まれ。京都大学名誉教授・京都ヘルメス研究所所長・医学博士・カワンセラー。1966年名古屋市立大学医学部医学科卒業、71年同大学院医学研究科博士課程修了。名古屋市立大学医学部助手、同講師、南山大学文学部助教授、京都大学教育学部助教授、教授、同教育学研究科長・学部長を経て定年退職、現在に至る。著書に『少年期の心』(中公新書)、『臨床ユング心理学入門』(PHP新書)、『絵本と童話のユング心理学』(ちくま学芸文庫)、『魂と心の知の探究』(創元社)、『山中康裕著作集』全6巻(岩崎学術出版社)、『表現療法』(ミネルヴァ書房)など多数。 |