| 渇愛＝「飽くなき欲望」の前に崩れてゆく日本人の「心」。現代において色褪せるどころか、いよいよ逼迫してきた「心の問題」を底流に、仏文学者・村松剛の多様な質問に、高田好胤が様々なエピソードをまじえ、仏教の流れ、仏教の本道を縦横無尽に語る。 |
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渇愛の時代
佛教は現代人を救えるのか |
| 四六判・ハードカバー・257頁 |
定価2,100円
（本体2,000円＋税） |
| ISBN4-88591-995-9 |
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■主要目次
まえがき……村松英子（女優・評論家）
「 渇愛」とは……高田好胤
1 「 渇愛」の時代
坊さんになる決意／「近代」のあとにくるもの／佛教一般化の背景／欲望昇華の道・八正道／薬師寺金堂の再建事業／ほか
2 唯識の世界
唯識論と三島由紀夫／佛教への第一の疑問、無我と輪廻／薬師寺東塔の意味するもの／輪廻─流転の主体／無限を収める阿頼耶識／唯識における認識論／矛盾を統一するもの─人格／ほか
3 浄土と無
浄土信仰─第二の疑問／三諦円融をみちびく止観の行／極楽をどこに求めるか／夢と念佛／霊魂信仰と浄土信仰の接点／愛と絶望─釈尊と法然の場合
4 佛教と日本人
世俗の権威と佛教界の癒着／親鸞について／平安朝の佛教と運命観／日本人の雑種性と同質性／布施行と日本人の死生観／モップの時代／末法と現代／輪廻の智慧、民族の智慧
対談を終えて……村松 剛
あとがきにかえて……高田都耶子（エッセイスト） |
たかだ・こういん…大正13年生まれ。龍谷大学卒業。法相宗薬師寺管主。法相宗管長。平成10年遷化。著書多数。
むらまつ・たけし…昭和4年生まれ。東京大学卒業。フランス文学研究者。評論家。立教大学、京都産業大学教授を経て、筑波大学教授。平成6年逝去。著書多数。 |
